「剣道教士八段岡田眞直先生による特別講習会の報告」
尾崎 健次
去る8月24日(日)碧南市臨海体育館において恒例の碧南・桜井少年剣道交流会が行われ、今回は、今年5月、見事八段に昇段された安城市の岡田眞直先生にお願いして、少年から一般まで幅広い層を対象に、剣道の基本稽古法の指導をして頂きました。
練習を始める前の心構えから始まり、礼法、準備運動、構え、素振り、足捌き、気合い、面の装着、切り返し、木刀による剣道基本技稽古法を応用した基本打ちの練習、元立ちによる指導稽古、地稽古まで、剣道全般にわたって一つ一つ、丁寧にご指導頂きました。どれもこれも、先生が日頃から大切にされている事柄で、それが八段合格につながっていると思うと、一段と身を入れて聞けたと思います。
その中でも、特に印象に残っている事柄を次に列記します。
(あくまで記者の理解の範囲での記述ですので間違えていたらご容赦願います。)
- 素振りは稽古のように、稽古は素振りのように
- 礼式も基本動作もそれが当たり前になるまで身につける
- 礼は相手に自分の気持ち伝えるように行う
- 手拭いを面に広げて置くか、畳んで中に入れるか、その会場のやり方に合わせる
- 左足の親指を相手に向くように構える
- 素振りは肩を使い、全身で振るように
- 手元に起こりが生じると姿勢が崩れ、隙も生じる
- 大きな上下素振りをする場合、振りかぶった竹刀は尻に当たるようにし、背中に当たる 人は姿勢が悪い
- 左手は正中線を通し、剣先が大きな弧を描くように走らせ、下まで手首がついて行く
- 打ちは切れる打ちをする
- 外の間合いでしっかり「ヤー」という声を出し切り、一足一刀の内の間合いまで攻めて 「メン・コテ・ドウ・ツキ」という気合い諸共に打つ
- 爆発的な力を出すためにも、打つ前にしっかりと腹から声を出す
- 切り返しは左手を正中線に置き、右手の返しに注意して打つ
- 竹刀の降りに足捌きの勢いを伴わせて、剣先の動きを速くする
- 間合いの取り方が技の決め手
- 受け手は相手の気持ちを読み、間合いを整えてやる
- 木刀による剣道基本技稽古法に習熟し、それを応用して剣道の基本を練習する
- 正しい打ち、一本になる打ちを反復繰り返し行う
- 鏡を見て自分の動きを点検する
- 動作一つ一つを意識してやり、丁寧に、楽しんでやる
- 続けてやれば必ず上手くなるという気持ちでやる
今まで長い間、いろいろな剣道の練習法を学び、教えて来ましたが、今回の講習で、何が重要か、基本の真髄とは何かが垣間見え、これからの練習や指導への見通しが明るくなった気がしました。先生自身の会場に響き渡る雷鳴のような気合い、動く要塞のような重厚な構え、中心が寸分も外れない的確な攻め、電光石火の竹刀捌きというすばらしい実演と分かりやすく丁寧な解説で、参加者全員、改めて剣道の魅力に目覚めさせて頂けたと心より感謝しております。次回も是非、よろしくお願いします。